東京都のマンガ・アニメ規制をより深く理解するためにーまとめサイトと猪瀬氏の発言


東京都の青少年条例改正によるマンガ・アニメ規制について、もっと深く知りたいという方も
多いと思います。
今回の条例改正の背景にまで踏み込んだまとめサイトがありますので、
ぜひご覧下さい。


東京都青少年健全育成条例改正問題のまとめサイト
http://mitb.bufsiz.jp/


この記事の中で、見逃せなかったのがこれ。
猪瀬直樹 東京都副知事、早朝の妄言とその反応 」
http://togetter.com/li/78812


都知事と同じく、猪瀬直樹都知事も作家ですが、
作家とは思えない発言がいくつも飛び出していました。


今回の東京都の規制を懸念したツイートを発信した人に対して、
猪瀬副知事がこう書きました。


「好きなものを書く、これをつらぬきなさない。それに尽きる。でもほんとうに好きなことが書けるか、世の中をひっくり返すぐらいの作品を期待したい。村上隆をめざしてほしい」


この言葉だけ抜き出すと正論のようにも思えますが、
要するに「どんな規制があっても、作家はいいものを書けばいいのだ」と開き直っているだけで、
今回の規制を既成事実としているだけなのです。


さらに驚いたのが、優れた作家の例として村上隆を挙げたこと。
村上隆の作品は、アニメやマンガなどのサブカルチャーの影響を強く受けています。
いや、アニメやマンガがなければ村上隆の作品はありえなかった、と断言してもいいくらい、
結びつきが強いのです。


今回の規制でアニメやマンガのサブカルチャーの持つ多様さ(もちろん猥雑さも含む)を
否定しておきながら、一方で「村上隆のようになれ」と発言するとは……!
私には理解不能です。


猪瀬氏がわざわざマンガ家でもない村上隆を例に挙げたのは、
ひょっとして村上隆が海外で評価されているから、
もっとはっきり言えば、彼の作品が高値で取引されているからですかね?
もし、猪瀬氏がアーティストの評価をその作品の取引額で評価しているのだとしたら、
悲しい、としかいいようがありません。