「アラーキー センチメンタルな夏」NHK

写真家・荒木経惟のひと夏を追いかけたのドキュメンタリー番組でした。
バーでインタビューをする予定をアラーキーが吹っ飛ばして、
「外に撮りに行こうよ」とテレビのスタッフ達を連れ出すところから始まっていて、
食えないオヤジぶりを発揮していました。
しかし、せっかくアラーキーが「オレの横にいるなよ。あっち(道の反対側)に行って、
ロングで撮れよ」と言ってくれているのに、
カメラは道の向こう側からそのアラーキーをズ―ムして追っかけようとして
いい画を撮るチャンスを逃していました。
やっぱりテレビのドキュメンタリーだとなるべく大きいサイズで撮らなきゃ、
という強迫観念があるんでしょうね。


今年の春に愛猫チロを亡くしたアラーキーが、こんどは自分がガンになり、
今まで以上に死を意識している様子に番組は焦点を当てているのですが、
撮影する側の欲しい部分ばかり引き出そうとしていて、
アラーキーを追いかけて発見したことというのが皆無だった気がします。
「オレが死ぬまで撮るんだろ?」とアラーキーが挑発していた通り、
死ぬまで撮ったら少しは発見もあるかもしれませんが。


アラーキーを撮ったドキュメンタリーにはこんな作品もありますね。
映画「アラキメンタリー」
http://www.elephant-picture.jp/araki/