「片腕必殺剣」を観ました。


「ギャランツ」を東京国際映画祭で観て、すっかりカンフー映画モードになり、
カンフー映画のDVDを観てしまいました。


「片腕必殺剣」
監督:チャン・チェ(張徹)、主演:ジミー・ウォング(王羽)


片腕必殺剣 [DVD]

片腕必殺剣 [DVD]


ジミー・ウォングの当たり役、片腕の武術家というキャラクターが生まれた記念すべき作品です。
硬派なカンフー映画を得意としたチャン・チェが若きスター、
ジミー・ウォングの野性的な持ち味を生かしていました。
眼力が強いです、ジミー・ウォング
引きの画でもその眼に吸い込まれてしまいます。


後にジミー・ウォングが監督・主演したカルト的人気を誇る「片腕カンフー対空とぶギロチン」と比べると、
片腕を失った武術家が這い上がるまでのドラマをちゃんと作り上げていました。
いや、どっちが上というものではないんですけれど。
座頭市物語」と「座頭市 あばれ火祭り」、どっちも面白いのと同じようなものです。


ジミー・ウォングブルース・リージェット・リー、チェン・カンタイと違って
武術を修練した経歴がなくカンフーの達人を演じています。
片腕の剣術(のちには拳法)という型破りな武術家を演じるのは、
ジミー・ウォングの武術経験のなさが逆に活きたのかもしれませんね。


また、音楽がかっこいいですね。オリジナルの音楽もいいんですが、
クラシック(たぶんストラヴィンスキーとかムソルグスキー)が効果的に短く挿入されて、
闘いのシーンを盛り上げます。
この時代の他のカンフー映画より音楽が目立っていました。